更新日:2023.01.06 公開日:2021.04.30 身近な湿度のおはなし

羽毛布団収納は湿度管理を

暖かく日差しが心地よい季節になりました。
羽毛布団から、軽めの布団に切り替える時期ですが、羽毛布団の優れた「湿度コントロール」能力をご存知ですか?
睡眠の質を高めるには、温度だけではなく湿度も重要です。冬の冷えた体を温めてくれる羽毛布団は、快適な睡眠に必要な湿度コントロールもしてくれています。

羽毛布団が温かい理由は、羽毛の性質によります。
羽毛は中心軸から羽枝(うし)という細かい毛が何本も生えていて、羽枝の表面にはさらに細かい小羽枝が生えています。 そのおかげで、羽枝同士が絡み合わず、ふんわりと空気を抱えることができます。
寒いと膨らみ、たくさん空気を含むことで、体から出た熱を逃がさないようにしています。 そして、湿度コントロールができるのも、羽毛の性質によるものです。 たくさんの羽枝を持っているため、表面積が大きく、たくさんの水分を吸着することができます。 よい睡眠に適切な相対湿度は約50%と言われており、寝汗で布団の中の湿度が高くなっても、羽毛が水分を吸い取り調節してくれます。
また、羽毛は放湿性にも優れています。というのも、羽枝と小羽枝が細かく無数にあるため、その表面につく水分の粒も非常に小さくなります。 粒が小さいとその分気化も早いため、吸収した水分が放湿されるのも早くなります。 羽毛は吸湿と放湿に優れた性質を生かし、寝ている私たちに最適な湿度をコントロールしてくれているんですね。

そんな優秀な羽毛に別れを告げる時期ですが、収納する際は私たちが湿度管理をしてあげる必要があります。 ふかふかの羽毛布団は中までしっかりと乾燥させないと、カビやダニの繁殖につながります。
また、押し入れの中は風通しが悪くなりがちなので、押し入れの中もよく乾燥させてから収納すると安心です。

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