更新日:2023.11.24 公開日:2017.01.19 身近な湿度のおはなし

インフルエンザ・今年の流行状況

例年、流行時期や流行の型が異なるインフルエンザですが、寒さも深まってきたこの時期、2023年度の流行についてお届けいたします。

季節性インフルエンザのウイルスには、A(H1N1)亜型、A(H3N2)亜型、2系統のB型の4つの種類があります。流行しやすい年齢層は、ウイルスの型によって多少異なりますが、昨シーズンは新型コロナの影響で、インフルエンザの流行が少なかったことから、抗体の保有割合が全年齢で低い傾向があります。そのため、全ての年齢の方がインフルエンザに注意する必要があります。

実際に、令和5年2月中旬以降、インフルエンザの報告数が直近5年の同時期と比較して多い状態で推移しており、例年より早く本格的な流行が生じる可能性があります。

2023年10月最終週の1医療機関あたりの報告数は19.68と注意報レベルを超えており、昨年同時期と比べ患者数で見ても200倍にのぼるようです。

地域単位で見ると、前年同時期と比べ患者数が2000倍といった地域もあり、より一層の注意の必要を感じます。

インフルエンザ対策にはうがい、手洗い、ワクチン接種などが有効とされていますが、ある一定以上の湿度を保つことも重要視されています。

G.J.Harperの論文では温度20℃で湿度20%に保った時の6時間後生存率は60%、同温度で湿度を50%に保った場合の生存率は5%になったとのことです。

厚生労働省からもインフルエンザ対策に適度な湿度の保持が推奨されています。

新型コロナウイルスについても、年末にかけて再び感染が広がる可能性があると言われており、インフルエンザとの同時流行も懸念されています。

インフルエンザの重症化を防ぐためにもワクチンを接種をしたり、罹患リスクを下げるうがい手洗い、マスクの着用、加湿器での乾燥対策をしっかりととり、快適に冬場を過ごしたいですね。

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