更新日:2023.01.10 公開日:2017.02.17 身近な湿度のおはなし
今年は花粉が例年の2倍!?
より一層寒さも厳しくなっている近頃ですが、後少しすれば春になり寒さも和らぎますね。
ただ、暖かくなってきますと、花粉の心配が出てきます。
今年の花粉飛散量は例年の2倍。近畿地方は4倍近い飛散量になるそうです。
ではその花粉飛散量はどの様な条件で多くなるのでしょうか?
花粉飛散量増加条件は日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散数が多くなるといわれています。
こういった昨年の夏の影響を受け花粉の飛散量が増減します。
ここで花粉と湿度の関係を見てみましょう。
有効な花粉対策として室内の湿度を一定以上に保つという方法があります。
具体的には湿度50%~55%が効果的です。
湿度を上げることにより、花粉の微粒子が水分により重くなり、室内の花粉が下に落下します。
本来は排気がクリーンな掃除機を利用し、こまめに掃除機をかけるのが理想的ではありますが、毎日掃除機をかけるというのは手間ですので、朝と夜にちょっとしたひと手間を加えるのおすすめします。
朝起きた際にベッドメイクをします。その際に荒々しく行い、布団に付着した花粉をおとします。
その後寝具全体にシーツをかけてください。
夜寝る際には、朝にかけたシーツをそっと剥ぎ取りそのまま洗濯をしてください。
これだけでかなり有効な花粉症対策となります。
世の中に様々ある花粉症対策ですが、農林水産省ではもっと根本的な花粉症対策が行われています。
日本人の花粉症の原因の大半を占めているスギ花粉。日本の林業にとって欠かせないスギの木ですので、花粉が少なく飛散しないスギの木の開発が求められていました。
平成4年に全く花粉を飛散させないスギが発見され、そのスギを元に交配し、品種改良が行われ「花粉がない」無花粉スギが平成16年に開発され、「はるよこい」と名づけられたそうです。
このよう国ぐるみでの花粉飛散の少ない春に向けた取り組みは進められているのです。