更新日:2023.07.20 公開日:2023.06.26 身近な湿度のおはなし

ジメジメ蒸し暑い雨と涼しい雨

ジメジメと湿度が高くて、嫌な季節ですね。
雨の日が続いていますが、冷たくて風邪をひいてしまいそうな雨の日もあれば、
ジメジメと蒸し暑い雨の日もありますよね?

同じように空から水滴が落ちているのに、なぜ冷たい雨と暖かい雨があるのでしょうか?
その秘密を知るために、まずは雨が降るメカニズムを簡単に確認してみましょう。

雨が降るには、雲がないと始まりません。
水蒸気を含んだ空気が上昇し、上空で冷えて0.01mmほどの小さな水滴「雲粒」ができます。
この雲粒がたくさん集まってできているのが雲です。
雲粒は上昇気流によって上空に浮かんでいますが、
上空の氷点下の高いところまで上昇すると、雲粒が冷やされて氷晶になります。
氷晶は周りの水蒸気を取り込みながら大きくなっていきますが、
重たくなって上昇気流で支えきれなくなると地上に落ちてきます。
氷晶がそのまま降ってくると雪、溶けると雨になり、これが冷たい雨の仕組みです。
日本で起こるほとんどの雨がこのような雨です。

それでは、暖かい雨はどのように降るのでしょうか。
激しい上昇気流の中で雲粒と雲粒が衝突すると、雨粒の大きさにまで急成長することがあります。
上昇気流で支えきれない大きさになると、氷点下の上空にたどり着く前に地上に落ちてきます。
このように、氷晶になる前に雨粒に成長して落ちてくるのが暖かい雨です。
この場合、粒が大きく成長しながら落下するため、大粒の雨になることが多いです。

簡単な説明になりましたが、
空の上では気温、湿度など一刻一刻と変わる環境のなかで様々な現象が起きているのです。

雨が降っているから暑さもマシ、と必ずしも言い切れません。
涼しさを運ぶ雨もあれば、夏をフライングして運んでくる雨もあります。
また、湿度が高いと汗が蒸発しにくく、気づかないうちに体に熱がこもってしまう可能性が!
梅雨の時期も、熱中症にはお気をつけくださいね。

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