更新日:2023.01.06 公開日:2022.12.19 身近な湿度のおはなし
熱帯夜を乗り切る
今年は一段と暑い夏を迎えています。
8月も終わりに近づきましたが、まだまだ暑い日が続いており、
9月も例年より暑くなるとの予想も出ています。
特に今年は暑さだけでなく記録的な大雨が各地で相次ぎました。
暑くて蒸し暑い、過ごしにくい夏となりました。
過ごしにくさは日が落ちてからも続きます。
最低気温が25℃以上ある夜のことを“熱帯夜”と呼びますが、
日本気象協会では、30℃以上の夜を“超熱帯夜”と呼ぶことを発表しました。
あまりの暑さに、新しい言葉がつけられるまさに異常気象と言える事態ですが、
就寝時の環境づくりにも気を付けなくてはなりません。
そんな寝苦しい熱帯夜や超熱帯夜に、
しっかりと熟睡するためのポイントをご紹介します。
十分な睡眠をとるためには、室温28℃・湿度50~60%を保てるように、
エアコンを朝までつけるようにしましょう。
室温28℃では、まだ暑すぎるのでは?と思われるかもしれませんが、
体を冷やし過ぎてはかえって体の不調を招く恐れがあります。
そこで、湿度を下げて体感温度を下げましょう。
夏の寝室の湿度は80%を超えることもあるため、
温度を下げるより、湿度を下げることを心がけましょう。
またエアコンをつける前には、まず寝室の窓やドアを開けて、
室内の蒸し暑い空気を外に出してから運転を開始することで、
湿度が下がりやすくなります。
エアコンは除湿・ドライ運転を選んでくださいね。
ちなみに、エアコンの除湿・冷房の違いはご存知ですか?
冷房は、部屋の空気の温度を下げることが目的で、
暑い部屋から熱を追い出し、部屋を涼しくする機能です。
それに対し、除湿は部屋の湿度を下げることが目的です。
まずエアコンで湿度の高い部屋の空気を吸い込み、
内部にある熱交換機で熱を奪い、空気を冷やします。
冷やされた空気が含みきれなくなった水分は水滴として熱交換器に付き、
それを部屋の外に出します。
水分を取ったあとのさらさらになった空気は、また部屋に戻されます。
これを繰り返すことで、部屋の水分をどんどん外に出して、湿度を下げているのです。
温度が高くて寝苦しい夜は冷房を、
湿度が高くじめじめとして寝苦しい夜には除湿運転を、
目的に合わせて使い分けても効果的です。
残暑厳しい秋と呼ぶべきか、夏が終わらないと言うべきか、暑い日はもう少し続きそうです。
また、秋は台風の季節でもあります。
湿度が上がると睡眠の質も悪くなるため、
湿度をコントロールして、ぐっすり眠れる環境を整え寝苦しい夜を乗り越えましょう。