更新日:2023.01.06 公開日:2022.12.23 身近な湿度のおはなし
冬本番、加湿器を使っても湿度が上がらないのはなぜ?
本格的な冬が到来し、寒さも一段と厳しさを増しています。
12月になって、加湿器を使用しているのに湿度が上がらなくなった!と
感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか?
「この前まではしっかり上がっていたのに…」と気づくと、まず疑うのは加湿器の故障ですが、
ちょっと待ってください!
加湿器のせいではないかもしれません。
そもそも冬に加湿器を使うのは、暖房をつけることで室内の湿度が下がり乾燥するため、
今まで以上に乾燥を感じることにより、乾燥対策に使用するという方が多いと思います。
暖房をつけ始める頃から加湿器の使用を始める方も多いですが、
湿度が下がるのは暖房のせいだけではありません。
外気温が下がると、室内の湿度が上がりにくくなります。
室内の湿度と外気温の低下が影響するの?と思う方も多いと思います。
理由は、室内の空気は外気を取り込んでいるためです。
ここで11月と1月の外気の状態を比較してみましょう。
例えば東京の外気の温湿度は下記の通りです。
[11月] 平均外気温 12.1℃ | 平均相対湿度 68%
[ 1月] 平均外気温 5.2℃ | 平均相対湿度 52%
上記条件の場合の絶対湿度の差は、
[11月] 0.0060kg/ kg'
[ 1月] 0.0028kg/ kg' →0.0032kg/kg' の差
このように、寒くなると空気中の水分量(絶対湿度)が半分以下に減ってしまいます。
その為、室内に取り込んだ空気を今までと同じくらいの水分量にするには今まで以上に加湿する必要があります。
こういった理由から冬本番になると、湿度が上がらなくなったと感じるのです。
ではどうすれば適切な湿度を保てるのでしょうか?
湿度が上がりにくくなったと感じたら、加湿器の風量を最大にする、または台数を増やすなど、
加湿量を増やすと湿度を上げることができるかもしれません。
換気量を減らしてみるのも効果的です。
空気環境で見ると換気は必要ですので、全く換気しないというのはNGですが、
時間を決めて空気を入れ替える程度でも十分効果はあります。
加湿器の選定を行う場合は、最も乾燥する時期を想定しましょう。
まずは、目標湿度を決め、必要加湿量を把握します。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
そして、それに見合う加湿器のスペックや台数を選定すれば、
真冬になって湿度が上がらないという事態を避けることができるかもしれません。
湿度が上がらないな?と感じたら上記を参考に対策をしてみてはいかがでしょうか?