公開日:2023.07.25 身近な湿度のおはなし
しっけたクッキーとしっとりクッキー
湿気の多い時期は、食べかけのお菓子が湿気てしまうこと、ありませんか?
楽しみに取っておいたのに、食べようとしたら、
ふにゃっとしていてとても食べられない…なんてこと、私はよくあります。
しかし、中にはしっとりしていておいしいクッキーもあります。
「しっけた」クッキーと「しっとり」クッキーの違いは、どこにあるのでしょうか?
■お菓子が湿気るということは?
おせんべいやクッキー、ポテトチップスなど、本来は固い食感のお菓子も、
湿気てしまうと、ふにゃっとしてしまいますよね。
これは、空気中の水分をお菓子が吸収することにより、湿気てやわらかくなっているためです。
では、湿気やすさ、湿気にくさに注目してみましょう。
空気中には水分が含まれていることはみなさんご存じだと思います。
空気中に含まれている水分量の割合を示したものを相対湿度と呼びます。
これは普段皆さんが目にしている湿度〇〇%といった形で表されているものですね。
この数値が高ければ高いほどお菓子は湿気やすくなります。
さらに対象となるお菓子が乾燥していればしているほど湿気やすくなります。
想像すると分かりやすいと思います。
冒頭にも登場したおせんべいやクッキー、ポテトチップスなどの
乾燥したお菓子は油断するとすぐ湿気てしまいますよね?
では、反対に水ようかんのような元々水分を多く含んだお菓子が
湿気るというのは経験したことがないと思います。
お菓子が湿気るのは、元々水分が少ないお菓子が、周りの空気により多くの水分が含まれると、 その水分を吸い取ってしまうのです。
■しっとりしたクッキーとの違いは?
元々やわらかく、しっとりしたクッキーもありますよね。
その場合は、湿気ていると感じることはないと思いますが、
結論からいうとどちらも水分を含んだ状態であるということは変わりません。
にも関わらず、美味しさに違いがあるのはなぜでしょうか?
それは意図的に水分量を調整しているかどうかです。
舌触りが不快に感じないよう、美味しく感じられるように考えて作られているからですね。
最後にサクサククッキーを湿気させないための方法と湿気てしまった場合の対処法をご紹介したいと思います。
まずなるべく湿気ないようにするには、冷蔵庫に入れて保存するのが有効です。
冷蔵庫内は乾燥しているので湿気にくい環境になっています。
また、一度湿気てしまったクッキーから湿気を除去する方法としても冷蔵庫は有効です。
保管する場合の他のアイデアとして、既存の包装にも入っている乾燥材の量を増やす。
また、密閉性の高い保存容器に入れ替えるとよいでしょう。
湿気てしまった場合には、電子レンジで温めると余分に含んでしまった水分を飛ばすことができます。
オーブントースターで軽く焼くとよりいっそう、サクッと香ばしい食感にできるので、こちらもおすすめです。
同じく、湿度の高い時期に気になる食品の悩みとしては、
カビや腐敗の心配ですが、湿度が高いことで美味しくなることもあるんです!
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